漢文句法
②可能
| 漢字 | 読み | 訳 |
|---|---|---|
| 能 | 能ク― | ―できる |
| 得 | ―ヲ得 | |
| 可 | ―べシ | |
| 可以 | 以テ―べシ |
※以下、原文中の は置き字
客有能為鶏鳴者。《十八史略・鶏鳴狗盗》
客に能く鶏鳴を為す者有り。
孟嘗君が連れていた食客の中に、鶏の鳴きまねができる者がいた。
懿笑曰、「吾能料生、不能料死。」《十八史略・死諸葛走生仲達》
懿笑ひて曰はく、「吾能く生を料るも、死を料る能はず」と。
司馬懿が笑って言うには、「私は生きている人間のすることは推測できるが、死んだ人間のすることは推測できない。」と。
項王曰、「壮士。能復飲乎。」《史記・鴻門之会》
項王曰はく、「壮士なり。能く復た飲むか。」と。
項王が言うには、「お前は勇壮な男だ。もう一杯酒を飲むことができるか。」と。
懿告人曰、「食少事煩。其能久乎。」《十八史略・死諸葛走生仲達》
懿人に告げて曰はく、「食少なく事煩はし。其れ能く久しからんや。」と。
司馬懿が人に告げて言うには、「諸葛亮は、食事の量は少ないが仕事が多く忙しいそうだ。そんなことでは長生きできるだろうか、いやできない。」と。
備三往、乃得見亮。《十八史略・水魚之交》
備三たび往き、乃ち亮を見るを得たり。
劉備は三度も訪問して、ようやく亮に会うことができた。
老人以足受之曰、「孺子可教。」《十八史略・孺子可教》
老人足を以て之を受けて曰はく、「孺子教ふべし。」と。
老人は足でこれを受け取って言うことには、「この小僧になら、私の学んだことを教えることができる。」と。
曾子曰、「…祭之以礼。可謂孝矣。」《孟子》
曾子曰はく、「…之を祭るに礼を以てす。孝と謂ふべし。」と。
曾子が言うには、「…親の死後、慰霊に際して礼をつくす。孝行と言うことができる。」と。
「前有大梅林。饒子甘酸。可以解渇。」《世説新語・望梅止渇》
「前に大いなる梅林あり。子饒く甘酸なり。以て渇を解くべし。」と。
「前方に大きな梅林が有る。実がたくさん成っていて甘酸っぱい。それを食べればのどの渇きをいやすことができる。」と。
子曰、「温故而知新、可以為師矣。」《論語》
子曰はく、「故きを温めて新しきを知れば、以て師と為るべし。」と。
孔子先生が言うには、「昔のことをよく学び新しい知恵を身につけるならば、師となることができる。」と。
滄浪之水清兮 可以濯吾纓 滄浪之水濁兮 可以濯吾足《楚辞・漁父辞》
滄浪の水清まば、以て吾が纓を濯ふべし。滄浪の水濁らば、以て吾が足を濯ふべし。
滄浪の水が澄んでいるならば、私の冠の飾りひもを洗うことができる。濁っているならば、私の足を洗うことができる。
走者可以為網、游者可以為綸。《十八史略》
走る者は以て網を為すべく、游ぐ者は以て綸を為すべく、
走るものは網で捕えることができ、泳ぐものは釣り糸で釣ることができ、
惟昨日之言、可以救禍。《十八史略》
惟だ昨日の言のみ、以て禍を救ふべし。
ただ昨日私が言った方法でのみ、わざわいを救うことができる。